Qt LGPL版について

Qtには商用利用できる有料の商用版と、LGPLというライセンスを持ち無償のLGPL版の2つが開発用として提供されています。

今回はWindows環境下でLPGL版をインストールしたのでその時のことをメモしておきます。

LGPL版の特徴

LGPLはGPLより比較的ゆるいライセンスであり、無料で配布可能なアプリケーションを開発できますが、守らなければならないことがいくつかあります。それが以下のことです。

少なくとも独自に作ったソースコードは公開しなくてもいいということになります。

また静的リンクではなく動的リンクした場合はソースコードもオブジェクトも公開する必要はありません。より詳しくはLGPL版を参照してください。

ここで挙げたことを守ればLGPL版でも商用のアプリケーションを作ることができます。

LPGL版のインストール

まず、LPGL版を手に入れるには

https://www.sra.co.jp/qt/download/lgpl.html

にアクセスします

そこで手続きに必要な情報を入力していきます。途中に会社名や部署名の記入欄がありますが、個人で手続きする場合は適当になにか書いておけばOKです。アスタリスクマーク(*)のついたすべての項目を記述したら「同意する」を押して次に進みます。

すると、インストーラーのダウンロードページが表示されるので、その中の「Qt x.xオンラインインストーラー」があるので自分のOSに適したインストーラーを選択します。

ダウンロードしたインストーラーを実行してQtLGPL版をインストールします。

QtCreaterの実行

QtLGPL版をインストールしたフォルダのToolsというフォルダの中からQtCreaterを探し、実行します。すると、QtCreaterが実行し、QTスタートガイドの画面が表示されます。

次にQtCreaterが正常に動くか確認します。スタートガイド画面で「サンプル」というタブを選び、そこから何か適当に1つのサンプルを選びと、そのサンプルプロジェクトを編集する画面になります。

そこでQtCreaterのメニューから「ビルド」を選び、「qmake実行」を選択します。qmakeが実行され、サンプルがビルドされます。qmakeで出来上がったプログラムは「ビルド」メニューから「実行」を押すことで実行することができます。

ただし、qmakeに必要なプロジェクトファイルや実行ファイルはプロジェクトフォルダではなく、その1つ上のフォルダにbuildから始まるフォルダ名で保存されています。例えばプロジェクトファイルが「audiooutput」という名なら、そのフォルダのある場所に「 build-audiooutput-Desktop_Qt_5_1_1_MinGW_32bit-Debug」のようなフォルダができます。

関連項目
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